ナレ

「おめでとうございます！」

フラン

「いえ、私なんかには贅沢です。」

ナレ

「そんなご謙遜を。本当はうれしいんじゃないですか？」

フラン

「嬉しさはありますが、しかしお坊ちゃまを出し抜いて一位なんて、お屋敷に帰った後の事を考えると、とても恐ろしくて……」

ナレ

「そう……、なんですか？」

フラン

「実はここだけの話、お坊ちゃまは当然１位を取るつもりのところが、私ばかりかプリンスにも出し抜かれ、かなり放心したご様子で」

フラン

「お屋敷での今後を考えると……
昼もおちおち眠れません 」

ナレ

「そうですか……大変そうですね」

ナレ

「フランさんの今後の幸せをお祈りしております！ありがとうございました！」

ナレ

「おめでとうございます！」

プリンス

「別に、二位なんて嬉しくない」

ナレ

「いえいえ、二位にすらなれない方が沢山いる中、おめでたい事です！」

プリンス

「それに一位は、あの人造人間なんだろ？ くだらない！ 」

ナレ

「いやはや……」

プリンス

「でもまあ、三位以内にすら入らないと子猫ちゃんに合わせる顔もないし、しかたがないから頂いておくよ」

ナレ

「光栄です 」

プリンス

「それより商品は何をもらえるの？
僕、大抵のものは持っているから、そんなに物欲ないんだよね。 」

ナレ

「特別描き下ろしポストカードの絵柄になります」

プリンス

「そうなんだ、じゃあさっさと描いてよ」

ナレ

「今回はコックコート着用です」

プリンス

「それは面白そうだね。いい記念になりそうだよ」

ナレ

「それでは、プリンスの今後の恋の成就をお祈りしております。ありがとうございました！」

ナレ

「おめでとうございます！」

ラドウ

「……」

ナレ

「あ、あのう……」

ラドウ

「……」

ラドウ

「犬には勝った、犬には……
しかし これは……何かの陰謀では…… 」

ナレ

「はぁ……？」

ラドウ

「ああ、オレはこれから、プリンスとフランケンの下僕として生きて行くのか……？ 」

ナレ

「え……それは違うかと（汗）」

ナレ

「それでは、ラドウさんの今後の幸福をお祈りしております。ありがとうございました！」